DTPの職業訓練を受けてみた

By | 2020-03-01

三か月間更新していなかったのですが、僕はこの三か月あることをしておりました。

まあ、タイトル通りのことなんですが職業訓練というものを受けていました。

僕はWEBデザイナーを志すことにしたので仕事を辞めて学ぶ期間が欲しいと思っていました。そんな時にDTPデザインの職業訓練と出会いました。

詳しいことは省きますが、個人的にとんでもなく有益な時間を過ごすことが出来たので少しお話したいと思います。

職業訓練とは

まず職業訓練というものについてサラッと説明します。

働いている方は大体毎月失業保険という謎の保険を払っておられるかと思います。

一定以上の期間この失業保険を払っていると、失業した際に職業安定所に申請することで手当てが貰えるのです。

で、その手当の受給中に(厳密には受けていなくても)職業訓練を受けることができる制度がこの国にはあるのですね。

訓練期間中はなんと手当まで貰えて、まさに一石二鳥です。

そんなん大した訓練受けれないんじゃないか、と思われる方もいると思いますがそれは違います。

まとまった期間、専門的なことが学べるのでとんでもなくスキルが身に付きます

僕の場合、毎日毎日パソコンでデザインの勉強をしていたので訓練前との実力差をヒシヒシと、いやヒシ×20ぐらい感じています。

職業訓練を簡単に言うなら「給料が貰える上に専門的な技術が学べる制度」といったところでしょう。

そんなの受けない手はありませんよね!?

なぜDTP?

「DTPってなんやねん、あなたWEBデザイナー目指してるならWEBデザイン受けなさいよ」という声が聞こえてきそうなのですが落ち着いてください!

まず、僕がWEBデザイナーの講座を受けなかったのはなぜかと言いますと、ずばり時期が悪かった。これに尽きます。

僕の受給期間中にその講座がなかったわけです。

職業訓練は本当に多岐にわたる分野のものが用意されているのですが、全ての講座が一年中開催されているわけではないので受けられなかったということです。

そしてDTPについてですが。

DTPというのはWEBデザインの兄弟みたいなものです。

デザインを学ぶというのが僕の希望だったのでハローワークのおじさんがこのDTP講座を紹介してくださいました。

結果的に、三か月を経て最終的に「WEBデザインじゃなくてDTPにして良かった」と感じました。

ところで言うのを忘れていたのでDTPについて説明させていただきましょう。

DTPとは紙媒体のデザイン

DTPとはDesk Top Publishing(デスクトップパブリッシング)の略で、つまりはパソコンを使って紙媒体のデザイン制作をすることを指します。

似たようなものでDTMというのがあって、これは僕もやっていたのですが、Desk Top Music(デスクトップミュージック)の略で、音楽制作をパソコンでやるやつですね。

パソコンでソフトを使ってデザインをする

というのはWEBデザインでも同じで、DTPを学べば自動的にWEBデザインにも生きるという寸法です。

実際、DTPデザイナーとWEBデザイナーを兼業するというのはよくあるみたいです。

実際に何を学んだのか

職業訓練なので、就職支援の授業もあったりしましたがこれはこれで受けられて良かったなという濃い内容でした。

メインの部分はと言いますと

  • デザインの基礎
  • 色彩の基礎
  • ソフトの扱い(Illustrator,Photoshop,Indesign)
  • 作品制作

といったことが学べました。

全て僕に足りないもので、有益な学びを得られました。WEBデザインについても少しですがコマがありました。

DTPとWEBではデザインする際のポイントが違うところもあるので、勉強になりました。

以下、学んだ内容について軽く触れていきます。

デザインの基礎

内容は割愛しますが、僕が知って一番良かったと思ったことは「デザインというものは計算だ」ということでした。

センスだとか感覚だとか、そういうもので作るのはアートであってターゲットに向けて綿密に練っていくのがデザインなのだと感じました。

安心しました。正直言って自分のセンスにはそれほど自信がありませんでした。

勉強を重ね、経験を積み、リサーチを怠らないこと。努力がモノを言う業界だと知れてますますデザイナーという職に就きたいと感じました。

日々目にするデザインを意識し、解析することを覚えました。

色彩の基礎

色彩について学べたことに関しては本当に一生モンだと感じました。知っていると知らないとじゃ見る世界が変わってきます。

PCCSという色相の考え方を軸に実際に配色をしたりしながら教えていただきました。

  • 色には必ず馴染む他の色があって、配色に迷ったときは使ってみるといい
  • この色はこういう意味や与える印象がある
  • こういう配色をすればポップなイメージになる、こうすればモダン…
  • この色とこの色をこうすれば目がチカチカしたりする

色について、時には雑誌の広告を例に出したり、チラシやパンフレットを出したりと実生活とリンクさせて考えさせてくださりました。

僕は授業でもらった資料を全部ファイルして持ち歩くようにしています。

色について知ると、人生が変わりますよ。

ソフトの扱い

授業ではillustratorやPhotoshopといったソフトを主に使い、たまにIndesignというソフト(本とかを作るやつ)も使いました。

これらは全てAdobe社のソフトで、今ですと年間6万ぐらいで契約できますね。アホみたいに高いですね。

デザイン業界では標準のソフトなので、使えないと話にならないぐらい大事なスキルだったりします。

それをタダで、なんならお金を貰って勉強できるなんて…税金払ってて良かったです。

基本的な使い方をかなり丁寧に教えていただきました。

多分独学では無理でしたね。なんせ凄い難しかったですから。

ちなみに場所によるかもしれませんが僕の行っていたところではこの年間6万のソフトがアカデミック版で2万ちょいで購入できたため、結局買いました。

※アカデミック版で買う方法は色々あるみたいなんで興味のある方は検索してみてください。

作品制作

ソフトの基礎を学びながら合間で自分で作品を作る授業があるんですが、ただ基礎を習うだけじゃ身に付かないことを得られました。

思ったようにいかなかったり、こうしたいけどどうやるんだろうみたいなことなど、疑似的な実務経験も積むことが出来ました。

かなり大変でした。頭の端から端まで絞り尽くして制作物が完成した時の達成感たるや…デザインの苦しみや喜びをしっかりと味わえたと思います。

それをみんなの前で発表するのですが、プレゼン力が磨かれたのと同時に他の人の制作物を見るというのはなによりも勉強になりました。

そう来たか!という発見の連続でした。

受けて良かったDTP講座

ということで、この三か月僕はとんでもなく充実した時間を送っていました。

冒頭の方で言った「WEBデザインじゃなくてDTPを受けて良かった」ということなんですが、紙媒体のデザインというのは何を作るのか、どういった紙質か、ポスターならどこに貼るか、どんな雑誌に載るのかといった具合に考えることが多いのです。

トンボ(印刷屋さんが裁断するときの印)をつけたりといったこともDTPならではです。

DTPじゃないと学べないことがたくさんありました。僕はWEBデザイナー志望なのでこの経験は今後できないかもしれません。DTPだからできたことだと思います。

紙媒体のポートフォリオ(作品集)を最後に作った時に「この経験が出来て良かった」と心から感じました。

まとめ

今回は三か月の職業訓練についての話でした。

結論として、仕事を辞めたら絶対に受けるべきだと思いました。

僕が語った以上に実はメリットがたくさんあったりもします。

職業訓練を通して出会った方々とは卒業後も関係を保ち続けると思います。同じ志を持ち、同じように求職中で、ある意味では本当に欲しい人間関係を持つことが出来ました。

もし、職業訓練を受けようか迷っている方がいたらぜひ受けてください。

どう転んでも損だけはしませんから!

では、また